滅んだ町

ドムドーラ

竜王によって滅ぼされた町。町は原型をとどめておらず、人の姿は見当たらない。文字通りの廃墟なので、漠然と悲しい気持ちにはなるが、風化しつつあるので、そんなに悲惨な感じはしない。

ムーンブルク

ハーゴン軍が攻め込んできてボコボコにされた城。リメイクでは、ボコボコにされる様子がオープニングで流れる。炎の形をした死者の魂がさまよっている。ドムドーラと違い、ボコボコにされた直後に訪れることになるので、悲惨度もひとしお。

テドン

バラモスによって滅ぼされた町。住民は、町が滅ぼされたことにも、自分が死んだことにも気が付いていない。夜は人間の姿で、普通に生活しているが、朝になると町の人間が1人残らず消えてしまう。おそらく、苦しむヒマもなく、一瞬でやられたのだろう。村人たちにしてみれば、平和な毎日を送っていると思いこんでいるので、ムーンブルクで見た死者の魂が見せる無念さは感じない。が、それがかになえって、悲劇の度合いを際立たせているように感じる。バラモスを倒した後も、彼らの生活に変わりは無い。ゾーマを倒した後は、上の世界に帰れなくなってしまうので、知る由も無い。

村の入り口にいる若い男が「テドンのむらへ ようこそ」という姿が、とても悲しいものに見えて仕方が無い。

山奥の村

ブコメ見て思い出して追記
デスピサロが魔族を率いてやってきて、滅ぼされた町。伝説の勇者(実はシンシア)を殺して、高笑いして帰って言った。この村は、伝説の勇者が、魔族たちに見つからないように、一人前の勇者に育て上げるための村だった。そのために、人里離れた山奥で、よそものを一切受け付けないで、ひっそりとひっそりと暮らしを営んでいたのだけれど、ある日、村に旅の詩人が迷いこんで来る。村人は、村の掟に背いて、詩人を村に入れてしまう。PS版をやってわかったのだけど、実はその詩人はピサロで、このせいで、魔族に勇者の存在がバレてしまう。「わざわいの たねに ならなければ よいのですが…」どころか、破滅の種になってしまった。

人間のミスによって村は滅んでしまったわけだけど、ピサロを村に入れてしまった村人は、責められるべきだろうか。いつも考えてしまう。ドラクエ3なんとかバークの商人と同じくらい考え込んでしまう。組織のシステムとか、そういう話に繋がるかもしれない。大義のために心ないことをしなくてはならないとか。社員が全員ドラクエ知ってるような会社で働いてる人は、朝礼で話してみるといいかも。

話が逸れた。集中力がないな。この五章の始まりピサロ襲来の話は、人間の、実に人間らしいミスによって、引き起こされた悲劇だけど、シンシアが自らを犠牲にした作戦のおかげで、村の大義(勇者を守ること)は果たされた。っていうところに救いがある。悲しい場面なのに不謹慎だけど、ちょっと爽快だった。「人間なめんなー!」っていう感じ。上手く書けないけど、そんな感じ。何だか知らんけど書いてて涙出てきた。

エンディングで、勇者が天空城でなくこの村に戻ってきたのも嬉しかった。勇者には天空人の血も流れているけど、ドラクエ4は人間の話なんだと思った。

アッテムト

これまでの町と城は、魔物たちによって滅ぼされた町だけど、アッテムトは、人間たちが、自分たちの手で滅ぼした町。鉱山から金がとれるので、それを目当てに人間たちは穴を掘るのだけど、ある日突然、鉱山から有害なガスが出てきた。そんな危ないものが出てるんだから、穴を掘るのは中止して、鉱山を封鎖してしまえばよいのだけど、金の採掘は続けられた。結果、町は毒ガスに冒され、住民はバタバタと倒れて、挙げ句の果てに、穴の奥にあったのは、金ではなく地獄の帝王だった。という、なんともやりきれない話。勇者一行は、穴の奥で見つけた「ガスのつぼ」という、なんとも皮肉な名前のアイテムで、気球を飛ばしてゴッドサイドに行くんだけど、なんだか複雑な気持ちになる。

こないだまで生きていた住民が、次に訪れた時にはいなくなっている。というのは、子供心に大変ショックを受けた。ドラクエ3の商人の町は、訪れるたびに町が大きくなって、住民も増えて賑やかになっていくんだけど、それと対象的な感じ。