母親の話

Subversiveがなかなか落ちてこないので、時間を潰すために

ロトママ

バラモスを討伐するために旅に出た勇者オルテガの妻。家庭を守る主婦の身として、夫にはバラモス退治になど行かないで、子供のそばにいて欲しかったはずだ。オルテガが、戦いの末に火山に落ちて死んでしまったと知った後も、オルテガの思いを子供に受け継いで、勇者として育てている。
これはすごいことだと思う。普通の女性ならこんな思考にはならない。「いくら勇敢で立派な人間だって、死んでしまったらおしまいだ。」「子供には辛い道を歩んで欲しくない。」っていう気持ちになるんじゃないか。
ロトママはオルテガの死を無駄にしないため、強く生きた母親なのだと思う。オルテガは火山に落ちたけど、ただ死んだわけではなかったのだ。「子供に辛い旅をさせるなんてひどい母親だ」と思う人がいるかもしれないけど、ゲーム中で見る彼女の会話や振る舞いで、子供を想う母親の愛情は充分伝わってくる。夜になってから帰ると家の前で待っててくれるのだ。

どうかしたの ○○○○? ぼうけんにでるのが つらいの?
→ いいえ
そう! あなたには ゆうしゃオルテガの ちが ながれているのですものね!
さあ おゆきなさい! ゆうかんで りっぱだった とうさんのように……。

竜の女王

こちらはドラクエ1のラスボスである竜王の母親。先に書いたロトママと同じ作品に出てくるんだけど、彼女は自分の命と引き換えにタマゴを産んで、それと引き換えに命を落としてしまう。ここでのセリフにも、子供に向ける母親の愛情というものを感じた。

この ひかりのたまで ひとときも はやく
へいわを とりもどすことを いのります。
うまれでる わたしの あかちゃん のためにも……。
…………。

カミの使いである彼女が自らの命と引き換えにこの世に残したタマゴは、その後なぜか悪の化身と呼ばれる存在になり、アレフガルド大陸を恐怖のどん底に突き落とすわけなんだけど、こないだ新年早々ドラクエ1をやっていて、「ひかりのたま」というアイテムの存在を思い出した。
ひかりのたまは、竜の女王がドラクエ3の勇者たちに託したアイテムで、勇者たちはそれを使って大魔王ゾーマを倒すわけだ。そして、ドラクエ1の冒頭で「竜王ひかりのたまを人間の手から奪ったのだ」という話を王様から聞くんだけど、、、
あれってもともと竜王の母親が持ってたもので、竜王から見たら「母ちゃんの形見をどうするつもりだ!」って感じだったんじゃないか?


ひかりのたまが、竜の母子を繋ぐ絆みたいなアイテムだったら、なんだか素敵だなー。っていう妄想を、正月からしていました。